試されるのは、
君の“防災力”だ!
はじめまして!「10の選択」の主人公、ジャックだよ。何気ない日常に起きた、まさかの大震災。気がつくと、僕は大好きなパパを見失って、ひとりぼっちになってしまったんだ…このストーリー選択動画「10の選択」では、動画を視聴しながら僕に代わって各設問で2択のうちひとつを選んでいくよ!試されるのは君の“防災力”。新しい仲間との出会いや発見を通して、防災対策に関する正しい知識を身につけてほしいな。
避難所で増える
「エコノミークラス症候群」

万全の備えが、あなたの心身を守る避難生活
大地震が起きるまで僕は、もし大災害が発生したとしても、避難所に行けばそれで安心できると思っていたんだ。
頑張って避難所に辿り着きさえすれば、食事や寝る所が用意されていて、状況が落ち着くまで安心して過ごせると思っていた。
だけど、現実は全然違っていて、僕の考えが甘すぎたことを痛感したんだ。避難所は避難してきた人でごった返し、入れない人もいた。
譲り合ったり、急遽スペースを拡大したり、みんなで工夫するんだけど、どうしても収容人数に限りはあって、仕方なく自宅に引き返す人もいたんだ。地震の発生から、時間が経過するほどに、自分でできる備えをしておくこと、そして周囲の人と協力することが重要だって思い知らされたよ。

エコノミークラス症候群とは?
災害発生時、メディアで「エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症/肺血栓塞栓症)」という言葉が出てくることを知っていますか?大震災で注意すべきことは、津波や火災、土砂崩れだけでなく、この「エコノミークラス症候群」も含まれます。エコノミークラス症候群の定義や症状について見ていきましょう。
エコノミークラス症候群とは?
食事や水分を十分に取らない状態で、車などの狭い座席に長時間座っていて足を動かさないと、血行不良が起こり血液が固まりやすくなります。その結果、血の固まり(血栓)が血管の中を流れ、肺に詰まって肺塞栓などを誘発する恐れがあります。
なぜ「血栓」ができるのか?
エコノミークラス症候群で血栓ができる主な理由は、長時間同じ姿勢でいることによる血流のうっ滞(流れが止まることによる停滞)と、脱水による血液の濃縮が重なるためです。
エコノミークラス症候群の主な症状は?
血栓が小さい場合は目立った症状が見られないこともありますが、ある程度の大きさになると、血栓が足の静脈にある状態では、ふくらはぎや太もものむくみ、痛み、だるさ、また、血栓が肺に到達すると突然の胸の痛み、冷や汗、動悸、めまいなどの症状が出ることがあります。呼吸困難、失神などの症状が出た場合は危険性が高く、最悪の場合死に至ります。

致死率・データについて
専門機関による短期調査の報告では、肺血栓塞栓症患者309人のうち全体の死亡率は14%とされています。尚、この死亡率のうち、心機能の低下が見られない患者の死亡率が6%なのに対し、何らかの心機能低下(心原性ショック)が見られた患者の死亡率は30%という報告もあります(※1)。注意したいのはエコノミークラス症候群の再発で、別の静脈血栓が再度血管に詰まった場合は死亡率も高くなるとされているのです。
避難時にエコノミークラス症候群が起こりやすい理由
災害時に「エコノミークラス症候群」のリスクが高まるのはなぜでしょうか?原因を知れば、予防・対策もわかるはず。順番に見ていきましょう。
長時間の同じ姿勢
避難所での生活や車中泊では、どうしても同じ姿勢のまま長い時間を過ごすことが多くなります。そうなると足の血流が滞ってしまい、血栓ができやすくなります。
狭いスペースでの生活
避難所や車の中といった限られたスペースでは、足を曲げたままの姿勢を強いられがちです。特に車中泊では座席に座ったまま眠ることになり、血管が圧迫され血流が滞りやすくなり、血栓ができるリスクが生じます。
運動不足による血流悪化
避難生活では歩く機会が減り、運動不足になりやすい環境になります。体を動かさないと血液の循環が悪くなり、血栓のリスクが上がります。
水分摂取の不足
断水、飲料水の節制、トイレの回数を減らしたいという気持ちから、水分摂取を控えてしまう方が少なくありません。水分が不足すると血液が濃くなり、固まりやすくなります。

2004年に発生した新潟県中越地震は、エコノミークラス症候群が多発したことでも知られているよ。自動車内で寝泊りした避難者とエコノミークラス症候群の関連が注目を浴びたんだ。
エコノミークラス症候群になりやすいのは、「糖尿病・高血圧・高脂血症など生活習慣病を持つ人」「妊娠中・出産直後の人」「下肢静脈瘤を持っている人」「最近手術を受けた人」「高齢の人」「経口避妊薬(ピル)を服用している人」「がんを患っている人」「過去に深部静脈血栓症・心筋梗塞・脳梗塞などを起こしたことのある人」などと言われているんだ。
「喫煙習慣がある人」や「肥満気味の人」も、エコノミークラス症候群になりやすいと言われているよ。当てはまる人は、特に意識して対策・予防をしてね。本ページの後半で予防法について解説するから、じっくり読んでみて!
避難時のエコノミークラス症候群予防法
ここからは、避難所での生活や車中泊でエコノミークラス症候群を予防する方法について紹介します。
こまめに水分補給をする
水分が不足すると血液がドロドロになり、血栓ができやすい状態になってしまいます。避難所生活では、できるだけトイレの使用回数を減らそうとして水分を控える方もいますが、1〜2時間に1回を目安に少しずつ、十分に水分を摂取するようにしましょう。
定期的に足の運動・ストレッチを行う
足の血流を良くするために、1時間に1回を目安に足を動かすようにしましょう。つま先を上げ下げする、足首を回す、ふくらはぎを軽くもむなど、座ったままでもできる運動が効果的です。車中泊をしている場合は、運動・ストレッチに加えて、1時間に1回程度は車から出て全身を伸ばしたりひねったりするようにしてください。
弾性ストッキングを着用する
足を適度に圧迫する弾性ストッキング(着圧ソックス)は、血流を助けて血栓の予防に役立ちます。高齢の方や持病のある方、過去に血栓症になったことがある方は、特に着用をおすすめします。非常持出袋の中にあらかじめ弾性ストッキングを準備することもおすすめです。
姿勢を変える
同じ姿勢を長く続けないことはエコノミークラス症候群の予防において非常に重要です。できれば2〜3時間ごとに立ち上がって歩いたり、座る位置や足の組み方を変えたりして、体を動かしましょう。
アルコール・カフェインを制限する
ビールなどのアルコールや、カフェインを含むコーヒーやお茶には利尿作用があり、体内の水分を減らしてしまいます。避難生活中はできるだけ控えるようにし、ノンカフェインの水や麦茶などを選ぶようにしましょう。
日本赤十字社/恐ろしい「エコノミークラス症候群」(YouTube)
自分でできる症状チェックリスト
エコノミークラス症候群の初期症状は足に現れることが多く、以下のようなポイントでチェックすることができます。
足のむくみの確認方法
左右の足を見比べてみて、どちらか片方だけむくんでいないか確認します。すねの内側を指で5秒ほど押してみて、凹みが戻りにくい場合はむくんでいるサイン。片足だけがむくんでいる場合は注意が必要です。
痛みの種類と場所
ふくらはぎや太ももに、筋肉痛のような鈍い痛みや張りを感じたら注意しましょう。足を動かしたときや、ふくらはぎを手でつかんだときに痛みが強くなる場合は、血栓ができている可能性もあるので、すぐに医師や看護師、行政のスタッフなどに相談してください。
皮膚の色の変化
足の皮膚が赤くなっている、または青紫色に変色している場合は要注意です。血流が悪くなっているサインかもしれません。触ったときに熱や鈍痛を感じる場合も、血栓が心配されます。

片足だけが急に腫れている、足に強い痛みがある、息苦しさや胸の痛みがある、動悸がする、冷や汗が出るなどの症状があれば、直ちに医師や看護師、専門スタッフなどに相談するんだ。
紹介したように、エコノミークラス症候群の予防法はいろいろあって、こういった些細なことが予防につながるんだ!「自分は大丈夫」と過信せず、早め早めに予防をしておくことが大切だよ。
日本赤十字社の発信も参考に!
日本赤十字社では、自助や防災対策に関連するニュースをホームページやSNSなどで発信しています。また防災セミナーや講習会なども実施。日本赤十字社の活動も、防災対策として活用してください。
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準備したいエコノミークラス症候群対策アイテム
防災グッズに加えておきたいエコノミークラス症候群対策アイテムはこちらです。
弾性ストッキング(着圧ソックス) 携帯用の水筒・ペットボトル かかとのない履き物・スリッパなど 青竹踏み・足つぼマット クッションや座布団 ゆったりした衣類 経口補水液の粉末
特に弾性ストッキングと、携帯用の水筒・ペットボトルなどの水分補給グッズは優先度が高いので、ぜひ非常持出袋に入れておくことをおすすめします。そのほか、足首が動かしやすい履き物やゆったりとした衣類があると良いでしょう。座ったまま足裏を刺激でき、血行促進に役立つアイテム、足を上げて寝るときや、姿勢を楽にするのに使えるクッション・座布団、効率よく水分を吸収できる経口補水液なども揃っていると便利です。

事前の備え(防災対策)に関してより詳しく知りたい方向けに、日本赤十字社では「赤十字防災セミナー」を実施しているぞ。講義だけでなく実技もあり、またエリアごとのハザードマップ・特性に合わせた内容も含まれ、地域に密着した形で学ぶことができる。コミュニティの中でいろいろな人と顔を合わせる機会創出にもなるはずだ。
Take the Quiz
クイズに答えて
“防災力”アップ!
災害や防災に関するクイズです。クイズに答えて君の“防災力”をどんどん高めよう!
あります。
健康な方でも、脱水・長時間の同じ姿勢・運動不足が重なり、
発症する可能性があります。
子どもの発症は大人に比べて少ないですが、ゼロではありません。長時間じっとしていることが続く場合は、大人と同じように体を動かす習慣をつけましょう。
特に最初の1〜2週間は注意しましょう。
避難生活が続く限り、注意が必要です。ただ、特に最初の1〜2週間は発症リスクが高いとされているので、慎重に生活しましょう。また生活環境が改善されても、運動と水分補給の習慣は続けることをおすすめします。
「エコノミークラス症候群」という名前は、飛行機のエコノミークラスでの発症が多かったことに由来するんだ。エコノミークラスの座席は比較的狭く、長時間のフライトでは窮屈な姿勢が続きがち。その結果、足の血管に血栓ができ、それが血管を流れて肺に到達して肺血栓塞栓症を引き起こすケースがあったため、この名前で呼ばれるようになったんだ。
下肢の静脈に血栓ができやすい状態の人なら、飛行機の搭乗中や避難所生活に限らず、誰でもエコノミークラス症候群を発症する可能性があるんだよ。
災害の直接的な建物倒壊などの被害(一次被害)からせっかく生き延びたのに、、エコノミークラス症候群でいのちを落としてしまってはいかん。予防法を頭に入れて、しっかり対策をするんだ。
君も「10の選択」にチャレンジしよう!どちらを選択をするか?迷うこともあると思うけど、大地震が発生したときには決断を強いられる場面もたくさんあるはず。だからこそ勇気を出して決断するんだ!

10
避難所における
「要配慮者」の対応
避難所には高齢者、視覚や聴覚、肢体が不自由な方、外国人などサポートが必要な方も。自分の身の周りにいる要配慮者を把握し、サポート方法を知っておくことはとても大切です。
09
「こころのケア」
被災者に接するポイント
災害に見舞われた被災者は大きなストレスを受けます。特別なことをする必要はありません。「何かしてあげたい」「声を掛けようかな」と思ったら、躊躇せず行動してみてください。
08
恐ろしい
「エコノミークラス症候群」
避難生活は「エコノミークラス症候群」の危険性が高まる状況にあります。過去の災害でも多発したエコノミークラス症候群。正しい方法で防げるということを覚えておきましょう。
07
自分たちは
自分たちで守る(共助)
ご近所とお付き合い、していますか?日常生活が奪われる大規模災害の現場では、ご近所との支え合いがとても重要。普段からコミュニケーションを取っておくことが大切なのです。
06
自分の命は
自分で守る(自助)
災害時、被害を最小限に抑えるために重要となる「自助」。いつ起こるか分からない災害に備え、自分でできることがあります。後悔しないためにも万全の準備をしておきましょう。
05
応急手当のキホン
「直接圧迫止血法」
災害時は、すぐに医師に診てもらえないという状況が当たり前に発生します。だからこそ、一人一人が応急手当の方法を知っておくことがとても重要。被害の抑制につながるはずです。
04
知っておきたい「正常性&
同調性バイアス」
「正常性バイアス」「同調性バイアス」を知っていますか?平時は心を守る二つのこころの働きですが、避難を遅らせてしまうことも。あらかじめ知っておくことが逃げ遅れを防ぎます。
03
災害時の「安否確認」や
「情報収集」
災害時、親しい人の安否が確認できないことは精神的負担に。安否確認手段の用意が重要です。安否確認手段を持つ人とそうでない人では明暗を分けることとなるでしょう。
02
大地震発生…むやみに
移動を開始しないで!
もし外出中に大地震が発生したら…むやみに移動を開始するのは危険。自分を危険にさらすだけでなく、“救えるはずの命が救えない”という事態を招いてしまうかもしれません。
01
「首都直下地震」の
被害想定について
今後30年以内に70%の確率で発生するとされる「首都直下地震」。その被害想定を考えると、防災知識を高め、正しく備えることが差し迫った課題であると認識できるはずです。











